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歯面に白濁を発見❗️これは『脱灰』ですね。
虫歯のはじまりです。
歯磨きを頑張って、フッ素を上手に使いましょう!
って、日常の臨床ではよくある光景ですよね。
なぜ?
う蝕は一層中の表層下から起こるのか?
あれ?実は分かったつもりだったカモ..
今日この10分でしっかり解決しましょう✨
う蝕の原理・予防の原理
今回は2011年の『歯学ジャーナル』から引用しています。
原文はコチラ
う蝕の原理
まずは、う蝕の成り立ちから順に復習します。
食事をする度に口腔内ではこの作用が起こっています。
では、脱灰ってどんな時に起こるのでしょうか?
脱灰の原理
口腔内は通常、中性に保たれています。
しかし、食事によって『発酵性糖質』が供給されると、
う蝕原因菌の代謝によって、
口腔内は酸性に傾きます。
中性と酸性それぞれの口腔内では、
歯面に全く違う作用が起こります。
中性の口腔内はリン酸イオンとカルシウムイオンが
過飽和(これ以上溶け出せない最大の量イオンがある)なので、
歯からリン酸イオンやカルシウムイオンは溶け出す事がありません。
しかし、酸性になった口腔内の唾液中には
リン酸イオンもカルシウムイオンも欠乏しているため、
歯の表面から飽和させる様に
リン酸イオンとカルシウムイオンが溶け出す。
これが『脱灰』が起こるメカニズムです。
再石灰化の原理
脱灰を起こした歯面はそのままではありません。
唾液中のカルシウムとリン酸を補給して
再石灰化します。
口腔内はこうして
『中性と酸性』『脱灰と再石灰化』
のループを繰り返しています。
なぜ脱灰が表層下になるのか?
『脱灰』と『再石灰化』を
繰り返している歯面。
では、再石灰化はどこから起こるでしょう?
唾液の作用で起こるので、
唾液に触れている表面から起こります。
表層は早い段階で再石灰化が始まりますが、
一層中は再石灰化まで時間がかかります。
つまり
脱灰が一層中から始まるのではなく、
再石灰が中の層に追いつくまで時間がかかる、
ということです🧐
フッ化物の効果
さて、ここでフッ化物の効果についての
研究結果です。
使用されたのは、
クリンプロ歯磨きペースト【広告】
今回の結果は、
濃度が高い方が優位に再石灰化が進んだ。です。
まぁ、当たり前っちゃ当たり前ですが😅
フッ化物は口腔内で使用された後、
徐々にイオン濃度が薄まります。
効力が長時間続くためには、
最初の濃度が高い必要があるんですね。
そのため、2023年1月に4学会合同で
フッ化物配合歯磨剤の使用法について
改正が発表されました。
乳歯の萌出後、
従来は500ppmF~となっていたところ
1000ppmF~となりました。
詳しくはコチラの記事で解説しています。↓
https://lovedhjob.com/【2023年最新アップデート】フッ化物配合歯磨剤に/
MIペーストの効果
今回の研究ではGCから発売されている
『MIペースト』が使用されました。
結果は
フッ素と併用で顕著な再石灰化が確認できる
です。
コチラの商品は牛乳由来のガゼインから作られているので、
乳製品アレルギーの方は禁忌です。
TBIの際には、必ず確認します。
ブラッシングの注意点
歯磨きの際のポイントです。
🦷ブラッシング中は唾液を出来るだけ吐き出さない
🦷ブラッシング後唾液を吐き出さず10mlの水でうがい
🦷うがいは30秒以内
🦷歯磨き後2時間は飲食しない
歯磨きについて詳しくシェアしています↓
まとめ
今回はう蝕の基礎、脱灰と再石灰化についてまとめました。
意外と忘れている基本にかえることで、
TBIで話しやすい内容を再確認しました。
日々の診療に役立ったら嬉しいです😃
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