【2023年改正】フッ化物配合歯磨剤の使用法
こんにちは!れーやんです
今回は、身近な『歯磨き粉』についてです🪥
クリニックで販売していたり、
ドラッグストアでズラっと並んでいる歯磨き粉
今回大きな改正がありました!
2023年1月 4学会フッ化物配合歯磨剤の使用法を発表
2023年1月、『フッ化物配合歯磨剤の使用法』が改正されました。
・日本口腔衛生学会✨
・日本小児歯科学会🚸
・日本歯科保存学会🦷
・老年歯科医学会👨🦳
が共同で推奨される利用方法を公開。
具体的な内容
年齢区分を3つに分け、使用量と濃度を提示
歯の萌出〜2歳 1000ppmF(1~2mm)
3〜5歳 1000ppmF(5mm)
6歳以上. 1500ppmF(1.5~2cm)
以前は乳児が500ppmF〜の使用が望ましい
とされていましたが、
今回約倍の濃度の推奨となりました。
フッ素の効果
ここで、フッ素の効果を再確認👆
フッ素の効果は大きく分けて3つ
1.う蝕原因菌の活動を緩やかにする
う蝕原因菌は糖を代謝している
(栄養として取り込み酸を出す)が、
その代謝系酵素を阻害→酸産生を抑制する
2.再石灰化を促進
脱灰で失われたカルシウムイオンや
リン酸イオンの回復を促進
3.エナメル質表面の結晶を変える
ハイドロキシアパタイトから、
耐酸性の高いフルオロアパタイトへ変える
歯の表面や結晶周囲に吸着して、脱灰を抑制
なぜ改正されたのか?
◆う蝕予防へのフッ化物応用は75年以上の
実績があり、安全性と有効性が確立してきた
◆国内のフッ化物配合歯磨剤の
市場シェアが9割を超えている
◆国際歯科連盟(FDI)や世界保健機関(WHO)が
フッ化物配合歯磨剤の推奨
◆子どものう蝕は減少傾向にあるものの、
口腔健康格差が広がっている
◆成人の3人に1人は未処置歯があり、
高齢者では根面う蝕が増加している
などが理由としてあがっている
日本のフッ化物濃度は低い
う蝕予防として、世界120ヵ国で
様々なフッ化物応用がされていますが
日本の薬事法で認められている濃度は
かなり低い濃度です
日本の歯科医院でフッ素塗布に使用されているゲルは9000ppmF
比べてアメリカでの再石灰化療法に用いられる
バーニッシュの濃度は23000ppmF
再石灰化療法は9000ppmFでは不可能
根面う蝕には5000ppmF?
今回の改正には盛り込まれませんでしたが、
上記4学会は、
『根面う蝕への応用』として
5000ppmFのフッ化物濃度の歯磨剤のう蝕抑制効果が認められていることを示し、
処方箋なしで購入できる国が増えてきている。
日本においても販売の認可が求められる
としている
まとめ
今回は2023年1月の改正についてでした。
私たち歯科衛生士にとって、フッ化物は身近なもの。
患者さんへの説明の機会も多く、
乳児〜高齢者まで、対象も広い話題です。
日常に取り入れてもらえると嬉しいです!
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